辰野邦次写真館

(へぐらじま)

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Tatsuno Kunitsugu

舳倉島

渡り鳥

ノゴマ
 ノゴマはスズメよりも一回り大きい小型のツグミの仲間で、体全体は地味な褐色をしていますが、目の上とくちばしの近くに白い線があり、
のどはとても鮮やかな赤い色をしていて目立ちます。ノゴマ(野駒)という名前は、雄の複雑で美しいさえずりがコマドリ(駒鳥)に似ている
ところからきているとの説がありますが、雄ののどの色がとても美しいため「日の丸」という別名で呼ばれ、英名でもRuby throat(ルビー色
ののど)と呼ばれています。
ちなみにノゴマののどの色は英名の通り美しく、赤い羽毛の間には金色の羽毛も交じっていて、光線の当たり方でとても美しく輝きます。
 原野でノゴマの姿が見られるのは5月ころからで東南アジア方面から渡って来る夏鳥です。東北の一部で少数が繁殖していますが、
主な繁殖地は北海道です。そんなノゴマたちが好んですむ場所は、やぶの多い草原や湿原、海岸線などで、高山でもハイマツ帯などの
やぶがあれば生息していることがあります。そのため、やぶの多い勇払原野では、ウトナイ湖畔のほか勇払の海岸線などでも比較的簡単
に姿を見ることができます。
 野鳥は種類によって食べ物や食べ物を採る場所、巣を作る場所が違いますが、やぶのある開けた場所を好むノゴマが食べ物を探す
場所は地上が多く、巣を作る場所も草の根元やくぼ地です。そのため普段は深いやぶの中や地面近くにいるため、なかなか姿を見せてく
れません。しかし、5月から6月にかけての繁殖期には低木やくいなどの上に姿を見せ、大きな声で「キョロ、キョロチリ、ヒーチョリチー」など
とさえずるため観察しやすくなります。勇払原野でノゴマに最も簡単に出合える場所は、
ウトナイ湖ネイチャーセンターや鳥獣保護センター
近くの観察路で、独特のさえずりや美しい姿を楽しむことができます。